恋する奥さん 西中島店

ホテヘル(人妻/新大阪駅・西中島)

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西園しおり
恋する奥さん 西中島店
人は変えられない、と分かってても。

 

神無月にオススメの面白い本と文です。
「それでも叱ることには意味がある」という執着をぶった斬ってくれる。叱っても人は育たない。

「叱る」は必要悪だと思っている人は多いが、それは間違い。

特に
①「怒る」はダメだが「叱る」は必要、
②叱らないと打たれ弱い人間になる、
③叱らないと学ばない
の3つは、全て誤解だといえる。
 
​私たちはこういった幻想を手放すべきである。「叱る」は想像以上に効果がない。著者は、そう説く。
 
​たとえば──叱られると私たちは萎縮する。
脳の防御システムが作動するのだ。
野生の世界なら、それが正解。
命の危機にあっては、悠長にものを考える時間などないのだから。

一方で、そんな防御モードに入ると、私たちは知性や理性などの知的活動、つまり、しっかり考え・検討することができなくなる。

で、結局やってしまうのは、とりあえず「言うことを聞く」といった即興反応である。「勉強しなさい!」と声を荒げられたらサッと勉強に取り組む、みたいに。
 
​しかし、その時私たちの脳は「学ぶ」力を著しく減衰させている。学びの効率が悪くなっている。
 
​「叱る」では「やる気」は出ない。「叱る」が本能的に有効なのは、何かを緊急的に「させない」時だけである。

子どもが刃物で遊んでいたら、叱って止めるだろう。「叱る」が機能するのはそんな時。意欲を持って何かをさせようと思ったら、「叱る」はむしろ逆効果になる。
 
​しかも、「叱る」には依存性がある。
SNSで他人を呵責するとめちゃくちゃ気持ちがいい。

人には「よくない人を罰したい」という欲望があるのだ。それと同じ原理で、実は「叱る」も一種の快楽になる。

だから「〈叱る〉依存」が始まってしまう。
加えて、「叱る」は大抵、相手の成長を願って行われる。
ほとんどの「叱る」は「あなたのため」という仮面をかぶる。

だから、むしろ「いいことをしている」と思って、私たちはどんどん「叱る」に沼る。
これは危険だ。
 
​いよいよ私たちは「叱る」が成長の阻害要因になることを確信すべきである。
 
​「叱る」が本質的にヤバイのは、「相手をコントロールしたい」という欲に根ざしている点である。

「人は変えられない。変えられるのは自分だけだ。」としばしば言われるけど、そう言っている人が別のところでは人を叱っていたりする。

だが、いくら言い訳してもムダだ。
その行為は「相手を変えよう」という不毛な行為でしかない。
 
​では、「叱る」以外に人の育て方はあるのか?
​実は、この「別の方法」に想像力が及ばない人が多いことが社会的な問題である。

だからこの本が書かれたのだと思う。別の方法、たくさんありますよ! と。
 
​たとえば――教育現場で何かあった時に、
叱るのではなく「どうしたの?」
「これから、どうしたいかな?」
「先生に手助けできることはある?」と聞く(教育者・工藤勇一氏)。
 
​あるいは、職場で何かあった時に、叱るのではなく「フィードバック」をする。評価を伝えるのではなく、そこで起こった客観的な事実
を伝え、相手をフォローする(経営学部教授・中原淳氏)。
 
​スポーツの現場なら、「叱って苦しい状況に追い込むこと」と「厳しさ」をきちんと区別して、「こうしろ!」と命令するのではなく、
「どうしたらいいと思う?」等と、相手が自分で考えるよう導く(元バレーボール日本代表で母の大山加奈氏が教わってきたこと。

ちなみに、この対談箇所では、為末大氏の「小中高ぐらいまでだったら、叱る指導で勝てちゃうだろうけど、叱る指導を受けていた選手の中から、オリンピックで金メダルを獲る選手は出てこないだろう」という印象的な言葉も紹介されている)。
 
​または、子育ての現場等で、アイメッセージを伝える(経営者で編集者の佐渡島庸平氏)――相手がどうこうではなく、「こうしてくれたら自分は嬉しい」のように自身を主語にしてメッセージを伝えることをアイメッセージと言うが、佐渡島さんはその語りで、学校に行かなくなった息子さんと「価値観」を共有した。

彼は「学校に行くことが偉いとは考えていない。自分に嫌なことがあって破裂した感情を、(◯◯=息子さんは)ちゃんと自分で立て直した。大人でもそれができない人がいる。
尊敬するよ」(趣意)と伝えた。
すると、息子さんは学校に行った――。
 
​その上で、著者いわく、成長にとって大切なのは、相手を「冒険モード」に突入させることだという。それは何か? ぜひ本書を読んでたしかめてみてほしい。
 
​『「叱れば人は育つ」は幻想』
著者:村中直人

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